ちぃ通信

イギリスでワーホリ生活、700日の記録。

色んな家族、夫婦と生活をして見えるもの

大家さんの旦那さん(長いので、以下パパとする)の誕生日の日、アップルパイをこしらえました。パイなんて作ったことないのに、生地から自分で準備する本格派。

本当は大家さんと一緒にやる予定だったけれど、彼女の仕事が忙しく予想外にほぼ全てを私ひとりで作ることに…。それでも偶に様子を見に来て、色んなことを修正してくれたから何とか美味しいアップルパイが出来あがりました。

これで私も、アップルパイが作れる女にレベルUPしましたよ。

パパが甘いものがそんなに得意でなくて、「アップルパイはまだ好き」だという事で今回作ったんだけれど、日本の実父もアップルパイが好きで、お母さんも仕事に復帰するまでは毎年お父さんの誕生日に作っていたなぁと。何だかシンクロニシティ(?)を感じて、密かに嬉しかったです。

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さて、イギリスに来てからはホームステイや大家さん夫妻との同居など、近くで他所の家族や夫婦のあり方を見る機会があります。どれだけ良くしてもらっても、どこまで行っても自分は他人な訳で、一歩下がったところでその家族の様子をみています。

年頃の娘さんが居るホームステイ先では、ママが大きな声で怒っていた姿もみました。'Why so stupid!'なんて怒ってたりもしたけれど、普段はもう可愛くて仕方ない!といった感じで娘さんに接していました。一方、娘さんは今時のしっかりした子で(学校の上位成績者が任される模範生!)わりかしクールに、甘えてくるお母さんに対応してたり。

そしてパパはこれまた落ち着いた優しい人で、その2人をうまくつなぎとめる様な存在でした。夜、ママと2人で話している声が聞こえてくると、ともとても楽しそうで、今は親の顔から恋人同士に戻っているのかなぁなんて思ったりもしました。

 

そして今一緒に住んでいる大家さん夫妻は、私とちょうど同い年の娘さんがいて、まさに私の親世代。2人のお子さんはすでに独立していて、年末などの大きな休みに偶に帰ってくる距離。クリスマス前、子供が帰ってくる日が近づくにつれて楽しそうに準備している姿や、家族みんなが集まったときのどこかいつもよりも元気な大家さん夫妻の様子、お子さんがそれぞれの家に戻ってしまった後の家の中の静けさ。

私は日本にいた頃は実家住まいだったので、親と久しぶりに会うという状況が無かったのですが、もし自分も外で生活をしていたら親はこんな感じに楽しみにしていてくれるのかな、と想像してみたり、自分も日本に帰って外で生活をする様になっても家族で集まる時間は大切にしようと心に決めたりしています。

 

他所様の家族や夫婦の様子を見ていて「家族ってやっぱり他人には入れない絆みたいなものがある」と感じているこの頃です。イギリス生活を通して、自分の中での「理想の家族の在り方」みたいなものが確立されてきているのは嬉しい誤算でした。学べることは何も英語だけでは無いね。

 

「理想の家族像」が出来ていく傍ら、日本にいた頃の自分の親(主に母)に甘えきった生活態度が酷すぎて自分で自分に引いています。基本家事は母が1人でやっていたし、自分の部屋の掃除すら言われないとやらない為体ぶりでした…。酷い、酷すぎる…。

他人にやってもらうと、簡単に申し訳なさと有り難さを感じるし、行動にも移せるのに、ずっと側にいた親には甘えっぱなしで、そういった事が当たり前だと思ってしまっていたんですね。

近頃は、過去の自分の「ヤバさ」に気づけた事がイギリスに来ての一番の収穫じゃ無いかと思っています。笑 英語が〜とか、仕事が〜とかの前に、人間性として欠けている部分(身近な人を思いやる気持ち)があった事を自覚できて良かったです。タイムマシーンがあったら大学生くらいに戻って「いつまで甘えてんだ!」って喝を入れたいくらい…。

これからの行動で頑張って補っていこうと思います!

「家族の絆」と「独立する」ことの大切さを、他所様の家庭を通して学んでいるイギリス生活…。悪く無いですね。